熟年夫婦あせって旅に出る

年金が確実に減額される世代。退職してから旅行と思っていたけれど、どうなるかわからない将来より、今、健康のうちに楽しもうと思ったシニア夫婦の海外ツアーやフリー旅の記憶です。記録しないとすぐ忘れちゃう!

エジプト旅行7 -カイロそして関空へ-

エジプトの3大ピラミッドとスフィンクス

眠い・・・!
4時15分・・・さっき寝たところなのに・・・。
今朝のモーニングコールは4時45分!
モーニングコールの30分前にはiPhone時計をセットし余裕をもって身支度をします。

このツアーの初日、ガイドのモーセさんの一言!

モーセさん「日焼け止め、持ってきた!?」

みなさん「はーい!」

モーセさん
「日本製? 効かないよ! エジプトの太陽はきついから!」

この言葉を思い出しながらエジプトの太陽に負けるものかと、日焼け止めクリームとUV効果のある下地を2重に塗りたくり、その上にUV効果のあるファンデーションで塗り壁状態に・・・。
帽子、サングラス!

これでエジプトの太陽に負けない!

12月のエジプトの朝晩は寒いのでダウンジャケットが必要です。まだ日が昇らないうちにピラミッドに向けて出発です!
そう、せっかくピラミッドが見える部屋に泊まりながら、昨夜の到着も遅かったので部屋からピラミッドを見ることはできませんでした。
残念・・・!

まだ暗い中をバスで10分くらいで到着!

乾いた空気!冷たい風!・・・エジプトを感じます!
そして、目の前に広がる写真ではないリアルな風景!
ピラピッド!
心の中で「うわっ!」って心臓が高鳴ります!

エジプトにいるんだぁ・・・!
この時ほど感じたことはないかな。
ふだんは日本で見る朝日も、エジプトで見る朝日も同じ太陽。
一緒じゃん!
地球は一つなんだって実感できる瞬間なのでした!

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きれいな三角錐カフラー王のピラミッド
当時のエジプトって、選りすぐりの技術者が集まってたのでしょうか。

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クフ王カフラー王メンカウラー王3大ピラミッドで写真タイム!

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写真タイムが終わったらバスに乗って移動です。
ガイドのモーセさんの解説も絶好調!

「みなさん!左見て!左!

貴族のお墓だよ。

ピラミッドの近くには貴族のお墓があるんですよ。

でも、それは全然大事じゃないよ。

大事なのは、こっち!

右見て!!右!」

バスの皆さんいっせいに顔が右へ・・・

 

ドドーン!と、

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バスの窓ガラス全面にスフィンクス

「わぁっ!」

ス・・スフィンクスだぁ!

めちゃくちゃうまい演出!

「みなさん!

スフィンクスはどっちの方向見てる?

西?東?カイロ?」

「カイロ!」「西!」「ナイル川!」と色々声が上がります。

「違うよ!!

ケンタッキーだよ」

ちょうどバスはケンタッキーの前を通り過ぎます。
スフィンクスケンタッキーの方角を見てるのは、事前に調べて知っていたけど、それでもワクワクしっぱなし!
タイミングがすごい!
モーセさん!楽しませてくれてうれしぃよぉ~♪

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 スフィンクスで写真撮影したあとは、クフ王ピラミッドを目指します。
写真はカフラー王のピラミッドです。

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エジプト3大ピラミッドの中でも一番大きいクフ王ピラミッドの中に、いよいよ入ります。
中はかなり狭い登りなので、自信のない方は外で待っていてください、と添乗員さん。それにしてもデカイ・・・!
一列に並んで小さな入口から入ります。

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中の通路はシングルエスカレーターの幅ぐらいの狭さです。
中の写真撮影は禁止、カメラは添乗員さんに預けておきます。

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天井がものすごく低いです。
頭を低くして腰を折り曲げて、角度の急なスロープ約5分は進みます。
これ、混んでいて、スムーズに進めないとたいへん。
スクワット状態が続くってことです。
同じツアーのほとんど同身長のシニアの方々が
「こんな時だけ、小さいのは得やなぁ!」
と余裕です。
欧米の太った方々より小さくて小回り効くし、身体も口も元気です。
恐るべし日本のシニア!
こっちはしんどい・・・!
天井低いし、腰は折り曲げてかがんだままで、
息切れするし・・・!

上り下りをしながら内部にやっと到達するには、混んでいなくても約15分
人の息で湿気も感じ、暖かいので外気温が40度以上の時を想像すると恐ろしい・・・!
やっと石棺がひとつだけある何もない空間に到着です。
まぁ、自分で想像せよ!ということかな?
部屋の中を一周したら次々に上がって来られる人が途切れたところで、もと来た道を戻ります。
すれ違えないのでたいへん。
またまた腰をかがめてやっと外へ。
スクワット100回したくらいの足になっていて太ももがガクガク・・・!
あー、疲れたぁ・・・!

カイロ博物館

最後の観光、カイロ博物館へ移動します。
カイロの街は・・・
汚い・・・!
道路の両側には、かなり年季の入った砂ぼこりで白くなったごみが延々とほったらかしにされています。
建物も道路も未完のカイロ!って感じです。

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そんなことを思っていたらカイロ博物館へ到着!
博物館内での写真撮影を希望する場合は、カメラごとに約500円が必要になります。
ツタンカーメンの部屋はまた別料金。

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エジプト考古博物館前はアラブの春のメイン広場。
ガイドのモーセンさんは、政治のことはあまりしたくないけど、アラブの春アメリカのせいだと思ってると言ってました。
日本にいると本当は現地の方はどう思っているのか、なかなか伝わってきません。
現地に行くと、様々なリアルな思いに出会えるから海外旅行って面白いです!

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博物館内はたくさんの展示物がそのままの状態であちこちに置かれています。

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展示というより置かれているという感じ。

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ツタンカーメンアンケセナーメンが描かれた黄金の椅子。
高級なものはガラスのケースの中に。
ガラスがくすんでいるのが気になるぅ~!

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古代の石像があちこち。
触っちゃだめよ。

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気に入ったのがこの書記官の像。
目玉が生きてるみたい。

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ピラミッドの頂上にのっけるキャップストーンではないかと言われている化粧石。
埃が気になるぅ~!
磨けばピカピカになるのにぃ~!

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ツタンカーメンの黄金のマスクは有料なので写真はあきらめました。
係りの方が写真を撮ってくれるのです。
黄金のマスクはもちろんガラスケースの中ですが、そのガラスケースが曇ってる・・・、黄金のマスクも曇ってる・・・。

京都文化博物館で見たアメンエムオペト王の黄金のマスクの方が光ってました。
様々なアクセサリーも細工が細かく、当時の文明の高さを感じさせられます。
けど・・・磨いて欲しかった。
ピカーッ!と光っているアクセサリーを想像してました・・・。
自然と言えば自然ですが・・・、でも当時は光っていたでしょうに・・・。

一通り博物館内を見学した後は自由行動です。
博物館へ来たら買おうと思っていたマグカップを探しにギフトショップへ・・・。

しかし・・・、え?これだけ?
っていうくらい品薄です。
なんでもアラブの春の時に荒らされて、それ以降品数多く置いていないということでした。
ですので、マグカップもツタンカーメンのボールペンもありません・・・。
残念!

集合場所では少し時間があったので、ガイドのモーセンさんに疑問に思ったことを聞いてみました。

「どうしてカイロの街にはゴミが多いの?」

エジプト人は自分の家だけきれいであればいいんです。ゴミは昔から外に放り出すんです。昔はゴミは土に返ったけど、今はプラスチックやビニールで土に返らない。
わたしはマンションに住んでるんだけど、上から見てると下の人がゴミを外へ捨てる。
毎日、捨てる。悲しくなる。」

「ゴミを集められないの?」

「ゴミの車は毎日のように来ます。
でも全然足りない。ゴミが多すぎて。すいません、汚くて・・・」

いえいえ、日本も東京オリンピックまでは川や道端にゴミを捨てていたんですよ、エジプトもきっかけがあればきれいになるかもしれません。

そういう意味では未完のエジプトなのでした。

そんなことを話しているともうバスで空港へ行く時間となりました。
ランチはバスの中です。
期待はもちろんしていません。
硬めのパンに自然な味のローストビーフが挟まっています。
バナナは世界中で同じ味というのが安心。

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カイロ空港へ向かうバスの中、モーセさんの最後の挨拶が始まりました。

エジプトを支援してくれる日本の皆様に本当に感謝していること。
日本エジプトはその昔、サムライエジプトに来たことから始まったこと、そしてそのサムライが架けた橋を皆さまが渡り、現在につながっていることなどを熱く語ってくれます。
カイロ大学の日本語学科を卒業してガイド歴20年のモーセさん、ガイドの最優秀賞を受賞し、その賞状を誇らしく掲げ見せてくれるモーセさん。
そんなモーセさんの仕事に対する情熱に比べると、恥ずかしくなる自分がいます。
あかん!わたしも一生懸命仕事せな!
って・・・。
とその時思っていたことを、今思い出しました。(´・ω・`)

挨拶はまだまだ続きます。
皆さんと撮った集合写真が宝物だということ、出会えたことに感謝していること・・・。
バスは空港内に入ります。
いろいろな思いが駆け巡って、涙がちょちょぎれそうです
そして、モーセさんの
「本当に、みなさま、ありがとうございました!」
の言葉と同時にバスは空港発着ロビーに到着です!

もう、完璧!
すばらしい!
ワンダフル!
まるでショーの観客になったよう!
いつもは添乗員さんがリーダーでガイドさんはサブという感じなんですが・・・。
今回はモーセさんがリーダーで添乗員さんがサブです。
こんなにガイドさんによって、旅行の楽しさが倍増されるんだってということも初めて知りました。
さすが最優秀ガイド賞のモーセンさん!
今度エジプト来るときはモーセさんに個人的にお願いしたいです。

カイロから関空

いよいよエジプトともお別れ。
最後の最後に空港免税店でばらまき用のお土産にチョコやナッツを購入します。
免税店でも、ワンダラー!ワンダラー!の方と同じように押し売りがすごすぎ”!
免税店の店員から押し売りされるのは初めてです。
チョコにナッツにどうだ!どうだ!と持ってきます。
それも3,4人の店員が持ってくるのでたまらない!

さて、エジプト空港チャーター便の準備も整ったようです。
カイロから関空へ、そこで次のエジプトツアー客を乗せ、成田へ、そしてまたエジプトへとぐるぐる回っています。

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エジプト航空機内食です。
もう、食欲はほとんどありません。

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中間食です。無理です。食欲まったくなし。

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朝食です。ダンナは食べてましたが、わたしはパス。
周りを見ると、同じツアーの旅慣れたシニアな女性が、日本から持ってきたであろうカップラーメンをすすってました。

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無事に関空到着!

あー、お寿司食べたい!

ラーメン食べたい!

お好み焼き食べたい!

食欲がいっぺんに戻ります!
久しぶりにあったかい日本のトイレの便座に座って、
ほっ・・・!

エジプトの食事にはいろいろと不満があったけど、でも、今考えると素材そのものの味で本来の味そのものだったのかも・・・と。
化学調味料などを使っているものばかり食べて、素材そのもので楽しめなくなっているのかもしれない・・・と。
エジプトの食事、それもその国の文化なのですね。
しかし・・・、やはり巨大遺跡は素晴らしい!
現地に行かないと味わえない
乾燥した空気、
ビーッ!とくる太陽光線、
目が毎日痛くなる砂埃

これらは画面からは絶対に分からない。

それにここから入っちゃダメよ!のロープもなく、古代の世界そのものに足を踏み入れることができる遺跡群!
ロマンを感じる世界エジプト
一度は絶対に行くべし国!

ん・・・、でも、今度は美味しい国に行こう!

と・・・決めていたはず・・・

が、

体力があるうちに遠いところから・・・と、値段の安さで・・・。

次回はエジプトサハラ砂漠を共有してるモロッコへ・・・!
うーん・・・、
料理は期待せんとこ・・・。(;・∀・)